英Psion PLCが現地時間7月11日に,今後の事業方針について明らかにした。デジタル端末事業Psion Digitalを再編成し,産業/企業向け事業Psion Teklogixと戦略的投資対象である英Symbianの事業に焦点を当てる。

 Psion社は3月1日にスマートフォン事業からの撤退を発表。同時に,コンピュータ事業(Psion Computers),モデム事業(Psion Connect),デジタル・ラジオ部門(InfoMedia)を統合して新部門「Psion Digital Solutions」を設置することを明らかにしていた。

 Psion Digital事業の再編成は,ハンドヘルド・コンピュータや携帯電話機市場での業績不振により決断に至ったもの。なお今回の再編成に加え,Bluetooth製品市場が予測ほど振るわないことから,Psion社は2001年後半に市場投入を予定していたBluetooth対応PDAなどのリリースを取りやめる。

 再編成後のPsion Digitalでは既存製品の販売とサービスを行い,教育機関および企業向け「netBook」製品の開発を継続する。またPsion社の基本特許を活用し,モバイル・ネットワーク製品とソリューションの開発を進める。

 さらにPsion社は,2001年前半の業績速報を明らかにした。売上高は9900万ポンドで2000年前半の9400万ポンドと比べて5%増加。Psion Digital事業の収入は3600万ポンドで2000年前半の7700万ポンドから大幅に減少した。Psion Teklogix事業(2000年9月に買収したTeklogix社と従来のEnterprise事業を統合)の売上高は6300万ポンド。2000年前半におけるEnterprise事業の売上高は1700万ポンドだった。

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