米国ケーブル大手のComcastは,米AT&T Broadbandに対しブロードバンド事業における合併を提案したことを米国時間7月8日に明らかにした。買収金額は580億ドルに達する。

 買収が実現すれば,2200万人の加入者をかかえる米国最大のケーブルTV事業者になる。Comcast社が提案する買収条件は以下の通り。

(1)Comcast社は,10億5250万株(先週末の終値換算で44億5000万ドル相当)を発行するとともに,AT&T Broadband社の抱える13億5000万ドルの負債を引きうける。

(2)Comcast社は,AT&T社が保有する米Time Warner Entertainmentや米Cablevision,米Rainbow Mediaの株式を引き継ぐ用意がある。

(3)AT&T社の株主は,合併会社の経済的また投票権の過半数を所有する。

 なおComcast社は,合併によって少なくとも年間12億5000万ドルの経費節減が可能と算出しておいる。

 Comcast社によれば,過去数カ月間にわたりAT&T社と買収についての協議を続けているが,現時点で合意には至ってないという。なおニュース・リリースの末尾には,AT&T社のC. Michael Armstrong会長兼CEOに充てた手紙が掲載されている。

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