米RadiSysと米Microware Systemsが米国時間7月2日に,RadiSys社がMicroware社を買収することで,両社が最終的な合意に達したことを明らかにした。買収金額はMicroware社の株式1株当たり0.68ドルで,総額はおよそ1310万ドル。
支払いはキャッシュで行う。買収手続きの完了は2001年第3四半期を予定している。英Reutersの報道によれば,RadiSys社はMicroware社が抱える220万ドルの負債についても返済の支払いを行うという。
Microware社は,リアルタイムOS「OS-9」で知られる企業。通信ソフトウエアやコンサルティング・サービスなども手掛ける。米Intelのネットワーク・プロセサ「IXP1200」ファミリに向けた通信ソフトウエア,マイクロコードを開発しているほか,IXP向けコンサルティング・サービスも提供している。
RadiSys社はPCIボードやDSP向けソフトウエアの開発を手掛けるベンダーである。通信機器ベンダー向けにIntel社の通信プロセサをベースにした組み込みシステムなどを提供している。
「Microware社を買収することでIntel社のIXPプロセサをベースにしたソリューションを拡充できる」(RadiSys社,会長兼CEOのGlen Myers氏)。
RadiSys社はMicroware社を独立した事業部門として傘下におさめる。Microware社は,現行の製品やサービス,顧客サポートなどの提供を続ける。
Microware社は1977年設立で,本社はアイオワ州Des Moines。年商1400万ドル(2001年3月期)。米国内のほか,イギリス,オランダ,フランス,ドイツ,日本に拠点を擁する。日本法人マイクロウェア・システムズは東京と大阪の2カ所で,22名の従業員を抱える。
RadiSys社の本社はオレゴン州Hillsboro。ドイツ,オランダ,英国の欧州3カ国に海外拠点を持つ。
◎関連記事
■IDCがネットワーク・プロセサ市場を予測,2003年に5億6000万ドル規模に
■Intelがネットワーク・プロセサ・アーキテクチャ「IX Architecture」発表
■米インテルがネットワーク・プロセサ「IXP1200」の新製品,ツールも発表
■インテル,「IXAコンピタンス・センタ」を開設---FTTHやDSL技術を支援
■世界2位のリアルタイムOSメーカーが日本のケータイ市場に虎視眈々
■米MicrosoftのCEOが非PCデバイス用のOS戦略を語る
[RadiSys社の発表資料]
[Microware社の発表資料]