米Motorolaが米国時間7月3日に,電子機器製造請負(EMS:Electronics Manufacturing Service)大手のシンガポールFlextronics Internationalとの提携関係の見直したことを明らかにした。両社が締結していた大口契約を双方合意のうえで解除するというもの。
景気後退というハイテク業界の現状や今後の見通しなどを考慮した結果当初の契約内容を継続するのが困難になったと説明する。
この契約はMotorola社製品の製造をFlextronics社に委託するというもの。2000年5月に両社が締結していた。両社はこの契約から,ボリューム・インセンティブと5年間という時間枠の条項を取り除く。
またFlextronics社は,Motorola社がこの契約のもと取得した1億ドル相当のFlextronics社の株式を買い戻すことができるようになる。なお米メディアの報道によれば,この契約はFlextronics社に300億ドル以上をもたらすというものだった(New York Times紙のオンライン版)。
契約解除後も,双方の「大口契約はなくなったものの戦略的パートナーシップは継続」(Motorola社)し,Flextronics社はMotorola社の筆頭アウトソーシング・プロバイダであり続けるという。
なおFlextronics社2001年初めに,スウェーデンEricssonから携帯電話機の製造委託契約を獲得している。Ericsson社が携帯電話機の製造事業から撤退することを正式に発表した際に明らかにしていた。
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