Macintosh G4 Cube米Apple Computerは米国時間7月3日に,「Power Mac G4 Cube」の製造を無期限で中止すると発表した。新型モデルの市場投入については,若干の可能性があるものの「現在のところ計画はない,Power Mac G4 Cubeは一時保留(on Ice)」と説明している。

 Power Mac G4 Cubeは筐体の形状が立方体の小型パソコン。透明の外装を施した筐体で一辺の長さは8インチ(約20cm)。2000年7月19日にニューヨークで開催したMACWORLD EXPOで発表し,8月に販売を始めた。その後2001年2月にCD-RW装置などを搭載し,デジタル・ビデオ編集ソフトの新版「iMovie 2」を付属した現行機の販売を始めた。Power Mac G4 Cubeは同社が「一般的なパソコンのわずか1/4の大きさの新しいクラスのパソコン」などと謳い,期待をかけていた製品だった。標準装備製品の価格は2001年2月に1799ドルから1599ドルに下げていた。

 製造中止について同社では,「Cubeのオーナーは自分のCubeを大切にしてくれている。しかしほとんどの顧客は,よりパワフルなPower Mac G4の方を選ぶ」(同社Worldwide Product Marketing部門副社長のPhilip Schiller氏)と説明している。

 Apple社は,2000年9月28日に2000年7~9月期業績に下方修正を発表した際に,その理由の一つとしPower Mac G4 Cubeの出足の鈍さを挙げていた。

 Power Mac G4 Cubeの出荷台数(売上高)は,2000年7~9月期で10万7000台(1億6500万ドル),2000年10~12月期で2万9000台(1400万ドル),2001年1~3月期は1万2000台(3300万ドル)と下降している。

 G4 Cubeの標準装備では,450MHz動作のPowerPC G4,128Mバイトのメイン・メモリ,20Gバイトのハード・ディスク装置,CD-RW装置などを搭載する。スピーカーの「Harman Kardon」を付属,FireWireポート(2基),USBポート(2基),10/100BASE-TのEthernetポート,56KV.90モデムを備える。

 なおApple社は2001年7月17~20日にニューヨークでMACWORLD EXPOを開催する予定。米メディアなどではこの会場で新たなハードウエア製品の発表が行われるとの観測が流れている。

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