米Communications Industry Researchers(CIR)が米国時間7月2日に,米国の光接続ネットワーキング・システム市場に関する調査結果を発表した。同市場の規模は2005年に20億ドルを超えるという(大企業向けシステムは含まない)。オフィス・ビルに光ファイバを引き込むFTTB(Fiber-to-the-Building)分野が急成長する。

 光ファイバで接続したビルは2001年の2万1000棟から2005年には4万3000棟に増加するとみる。また,光Ethernetなどのサービスが今後数年で急速に拡大し,2005年に約9億ドル規模に達するという。その他の主な調査結果は以下の通り。

・米国の光接続ネットワーキング・システム市場ではILEC(既存地域通信事業者)が優勢を維持する。市場の恩恵を受けるのは,米Cisco Systems,富士通,カナダのNortel Networksをはじめ,Ocular社やRedback社などのSONETベンダである。

・Free Space Opticsは2005年に3億3000万ドル規模まで急成長する。

・家庭に光ファイバを引き込むFTTH(Fiber-to-the-Home)分野は地方で成長する。PONベンダの米Optical Solutionsが売り上げベースの首位で,米World Wide Packetsは2位。

■光接続システム市場のタイプ別売上高(サービス・プロバイダへの販売ベース:単位:100万ドル)

  2001年 2005年
光Ethernetシステム 66.4 447.2
SONETシステム 668.4 851.1
WDM接続システム 53.6 168.9
PONシステム 48.9 396.3
Free Space Opticsシステム 22.3 289.5
合計 859.6 2,152.9

出典:CIR社

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