米AT&Tの高速通信およびCATV事業部門であるAT&T Broadbandは米国時間7月2日,すでに明らかにしているケーブル・システム売却の手続きが完了したことを明らかにした。売却先は米Charter Communications,米Mediacom Communications,米Comcastの3社。

 AT&T Broadband社とCharter社は2月28日に,ケーブル・システムを相互に売買しあうクロス取引で,最終的な合意に達したことを発表していた。Charter社は55万4000人の新規顧客を獲得し,AT&T社は17億7000万ドル相当の現金およびケーブル・システムを取得する。

 AT&T Broadband社は,ミズーリ州セントルイス地域をはじめ,アラバマ州Auburn,Birmingham,Montgomery,Selma,ネバダ州Reno,カリフォルニア州のケーブル・システムをCharter社に売却した。顧客数は約56万3000人にのぼる。また,Charter社から9000人の顧客をカバーする2400万ドル相当のフロリダ州MiamiおよびSebastian地域のケーブル・システムと17億5000万ドルの現金を受け取った。

 Mediacom社には,約9万4000人の加入者をかかえるミズーリ州(Columbia,Jefferson City,Springfield地域)のケーブルTVシステムを売却した。AT&T Broadband社は約3億900万ドルの現金を受け取る。

 AT&T Broadband社は2月27日に,上記地域のほかジョージア州,イリノイ州,アイオワ州のケーブル・システムを売却することを明らかにしている。残りのケーブル・システム売却の手続きは第3四半期に完了する予定である。

 またAT&T Broadband社はComcast社に,約11万5000人の加入者をかかえるメリーランド州ボルティモアのケーブル・システムを売却。Comcast社から約5億1800万ドルを現金で受け取る。

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[www.att.comに掲載の発表資料1]
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