米Delphi Groupが米国時間7月2日に,企業がパートナシップ構築で信頼関係をどれほど重視しているかについて調査した結果を発表した。「電子商取引関連など,企業間における信頼関係の重要性が増している。信頼の概念はあいまいだが,信頼の欠如は明らかにパートナシップを築くうえで乗り越えがたい障壁となる」(Delphi社社長のThomas Koulopoulos氏)。

 「信頼関係を育てること,また信頼関係を維持できるオンラインの仕組みを組み合わせることが,e-businessにおける文化的および社会的“懸念”の克服に不可欠だ」と説明する。

 調査は,114社を対象に30項目の質問を行ったもの。小規模,中規模,大規模企業の割合は同程度。

 「小規模企業が信頼関係を非常に重要視しているのは予測通りだった。しかし,大規模企業の回答は予想を超えていた。システムが複雑になるほど,信頼関係の重要性が増している証左だろう」(Delphi社調査部門ディレクタのHadley Reynolds氏)。

 50%近い回答者が,信頼しているかどうかはパートナ関係の成功と失敗を左右する決定要素だと考えている。また同数の回答者が,ROI(投資回収率)の分析より信頼を重視すると答えた。

 信頼からパートナ関係が始まると考える企業と,信頼は時間とともに築くものと考える企業はちょうど半々だった。興味深いことに,大規模企業の方が,信頼からパートナ関係が始まると考える傾向にある。

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