米Agere Systemsが米国時間6月29日に,2001年4~6月期(2001会計年第3四半期)業績予測の下方修正を発表するとともに,4000人の従業員を追加削減する大規模なリストラ策を明らかにした。

 なお,Agere社の前身は米Lucent Technologyの半導体部門(Microelectronics Group)。Lucent社から2000年12月にスピンアウトして設立された。通信向け半導体製品を手がけている。

 4000人の従業員削減は,同社が今年4月に明らかにした2000人の削減に追加して行われるもの。つまり同社は合計で6000人を削減することになる。また同社はスペイン,マドリード事業の閉鎖も決定しており,今回の4000人のうち1000人はこの事業の従業員となる。なお同社の2001年3月における全従業員数は1万8500人だった。

 このほかAgere社は製造設備の合理化も図る予定。これら一連のリストラ策で合計9億ドルの費用が生じると見込んでいる。このうち7億2500万ドルを2001年4~6月期決算で計上する予定,残りはその後の四半期決算で計上していくという。なお同社では,これらのリストラ策により年間5億2000万ドルの経費(税引き前)を削減できると説明している。

 2001年4~6月期の業績については,売上高が4月時の予測を下回る見込みである。4月時点での売上高の最低額は9億5000万ドルだったが,9億2000万ドルに下方修正した。また一時的な費用などを除いた1株当たり純損失は0.08ドルとなる見込み。先の業績予測では1株当たり純損失を最大0.08ドルとしていたので,こちらは予測通りとなる。在庫の減価償却などを除いた場合の1株当たり純損失は0.30ドルを見込む。

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