米Digimarcが米国時間6月28日に,米国特許商標局から印刷物の複製防止に関して米国特許を取得したことを明らかにした。同社が取得した米国特許としては24件目となるという。

 特許番号6,252,963で,タイトルは「Method and system for preventing reproduction of documents」。1999年11月3日に申請し,2001年6月26日に成立した。9件のクレームから成る。

 画像や文書といった印刷物の複製を防止するための技術である。この技術を使って,例えば目に見えない「do not copy(複製禁止)」マークを,ネガ・フィルム,プリント写真,スライドなどの画像に埋め込むことが可能。隠れたマークは,コピー機やキオスクの複写機に組み込まれている特殊なソフトウエアまたはハードウエアで読みとられるため,著作権を有する文書の複製を防ぐことができる。

 「今回特許を取得した技術は,印刷画像などにおける著作権保護に焦点を当てている」(Digimarc社CEOのBruce Davis氏)。

 Digimarc社は,6月14日に,ビデオ画像に透かしを組み込む手法に関する技術で米国特許を取得したことを発表している。

 ちなみに同社は,電子透かし技術の特許侵害について米Veranceと係争中である。

 電子透かしはデジタル・オーディオ・コンテンツやDVDビデオの違法複製を防止するために用いられるセキュリティ技術。オーディオやビデオ,画像だけでなく,印刷物,雑誌,財務文書などにも利用される。

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