米Microsoftが米国時間6月18日に,モバイル端末向けアプリケーション・サーバー「Mobile Information 2001 Server」のリリースなど,「.NET Enterprise Servers」に関する発表やデモンストレーションを行った。アトランタで開催中の開発者会議「Tech.Ed」で同社.NET Enterprise Server Division部門上級副社長のPaul Flessner氏が明らかにしたもの。

 「企業が現在直面している最大の課題はインテグレーションだ。企業がe-businessでインターネットに依存するにつれて,インテグレーションは急務となっている。XML対応のWebサービスをEnterprise Server製品に組み込むことにより,企業はインテグレーションの課題に対処し,急激な変化に対応することができる」(Flessner氏)。

 Microsoft社が今回発表した主な内容は以下の通り。

・Mobile Information 2001 Serverの出荷を世界中で開始した。「Outlook Mobile Access」と組み合わせることで,Exchange Serverの個人情報管理(PIM:personal information management)アプリのデータにリアルタイムでアクセスできるようになる。例えば,携帯電話などから電子メール,スケジュールなどの情報を利用できる。このほかスタンドアロンのアプリケーション「Outlook Mobile Manager」で,クライアント側のより詳細な設定が行える。

・コンテンツ管理サーバー「Content Management Server 2001」の公開デモを初めて行った。Content Management Server 2001はMicrosoft社が4月30日に買収を発表したカナダのNCompass Labsの製品をMicrosoftブランドとして市場投入するもの。2001年第3四半期にも出荷を開始する。

・Microsoft社の会計年度2001年におけるデータベース・サーバー「SQL Server」の売上高が10億ドルを超え,ライセンスしたサーバーの台数が100万台以上に達した。

 またMicrosoft社は,.NET Enterprise ServersをベースにしたWebサービスの事例についても触れた。そのなかには,Dollar Rent-A-Car社の予約システム,eSkye Solutions社の飲料業界サプライ・チェーン向けサービス,米Verizon Communicationsの注文や決済,保証サービスなどが含まれる。

◎関連記事
米マイクロソフトがWWWコンテンツ管理の加NCompassを買収
米マイクロソフトのモバイル機器向けAPサーバーが製造段階に,6月出荷
Microsoftがモバイル向けサーバー製品「Mobile Information 2001 Server」発表
米MSが「Outlook Mobile Manager ベータ版」,モバイル機の情報をAI技術で自動選別
米マイクロソフトのBallmer氏,モバイル・インターネットと.NET戦略を語る
米マイクロソフト,携帯電話向けブラウザMobile Explorer 3.0評価版をリリース

[発表資料へ]