「50年前の今日,1951年6月14日に世界初の商用コンピュータである当社の『UNIVAC』が生まれました。当時は,今日のハイテク時代の到来などまったく想像すらできず,当社がこのような時代を招きましたことを,皆様にお詫び申し上げます」。米Unisysが世界初の商用コンピュータ「UNIVAC I」の誕生50周年に合わせて「お詫び」の声明を発表した。UNIVACI

 「当社がコンピュータなどというものを商用化したがために,今日多くの人々にご迷惑をおかけしております。ハイテク時代を招く原因をつくりましたことを,本日公式にお詫び申し上げる次第です」(Unisys社)」。たとえば,・・・

◇ジョーク・メールやベスト・テン・メール,チェーン・メールで,仕事に集中できるのはせいぜい5分間になってしまった。
◇オンラインで手軽に,しかも安くモノを購入できるので,目的もなしにウインドウ・ショッピングをぶらぶら楽しむこともできない。
◇コーヒーを飲みながら新聞を読むという朝の楽しみが奪われてしまった。新聞に掲載されているニュースは,オンラインに比べて2世代も古い“ニュース”で陳腐だからだ。
◇eラーニングの導入で,ビジネスマンは,もはや研修などと称してカンクーン(カリブ海の有名リゾート地)へ行けなくなってしまった。
◇SPAM(本来は豚肉のコンビーフ風の缶詰)の印象がすっかり悪くなった。
◇インターネットの普及により,勤務時間から“定時”枠が消滅。
◇“マルチタスク”などといって,仕事は増える。
◇株で損してお金を失うペースも驚くほど速くなった。
◇このドットコム・バブル・・・。

 「UNIVAC」は1952年の米国大統領選で,アイゼンハワー大統領の地すべり的大勝利を分析・予測し,結果を命中させたことで広く知られるようになった。当時のUNIVACは,プロセサの動作周波数が8KHz。主記憶は9000バイトだった。重さ8tの巨大なコンピュータで,側面には人が出入りするためのドアがついており,なかを歩けるほどだった。エンジニアは机といすを持ち込んでエアコン付きのオフィスにしていた。

 「当社は今後もさらなる技術革新に取り組んでまいります。今度は予期せぬ“便利の産物”など引き起こさぬよう」(Unisys社)。

  UNIVACI ES7000 比率
加算 120ms 0.556ns 216,000:1
乗算 1800ms 20ns 90,000:1
除算 3600ms 78ns 46,000:1
主記憶 9,000バイト 64Gバイト 1:760万
体積 952立方フィート 52立方フィート 18.4:1
重量 13t 0.5t 24:1
消費電力 125kW 6.76kW 18.5:1
プロセサ 1台(0.008MHz) 32台(900MHz) 1:3,600,000

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