無線広告に関する業界団体Wireless Advertising Association(WAA)は米国時間6月13日,モバイルおよび無線向け広告規格のドラフト版が完成したことを明らかにした。消費者のプライバシを保護しつつ,効率的で効果的な無線向け広告作成を促進することを目的とする。

 WAAの作業部会「Ad Standards」は,Wireless Application Protocol(WAP),Personal Digital Assistants(PDA),ショート・メッセージ・サービス(SMS),音声/オーディオ・ポータル・サイトの4分野に関して小委員会を設け,数カ月にわたって技術調査や企業の意見収集などを行い,規格策定を進めていた。

 WAAは6月26日にサンフランシスコで開催する次回の会議でドラフト版を発表する。

 印刷物やテレビ,WWWと違い,モバイルや無線装置向けの規格策定は容易ではない。携帯電話機やPDAは,スクリーン・サイズ,テキストやデータ処理,プロトコルなどがさまざまだからだ。無線通信事業者や情報発行者は,配信する情報の量やコンテンツと広告のバランスについて異なる手法をとっていた。「コンテンツに広告を組み込むための規格を早い時期に策定することによって,モバイル・サービスや装置の普及を促進する」(WAA)としている。

 WAAの参加メンバには米24/7 Mediaの欧州部門24/7 Media Europe NV,米AdForce,米AOL Time WarnerのAOLMobile,米AT&T Wireless Services,米AvantGo,Contra Integrated社,ディーツーコミュニケーションズ,米DoubleClick,米fusionOne,GiantBear社,Lot21社,Terra Lycos社,米MSN MobileのMicrosoft,米Motorola,フィンランドNokiaのNokia Mobile Phones,Ogilvy Interactive社,米OmniSky,米Openwave,米OracleのOracle Mobile,フィンランドのOy Radiolinja Ab,SF Interactive社,SkyGo社,Sonata.com社,米Sprint PCS,米Telephia,The Weather Channel社,米Vindigoなどが含まれる。

◎関連記事
無線ショート・メッセージ広告に“初”の規格,無線広告の業界団体が定義
業界団体IABがバナー広告の寸法で新ガイドライン

[発表資料へ]