米AOL Time Warner傘下の米AOL(America Online)と中国パソコン大手の連想集団(Legend Holdings Limited)は6月11日に,中国の消費者に向けたインターネット・サービスの開発で合弁会社を設立すると発表した。

 出資比率は連想集団が51%,AOL社が49%。資本金は今後数度にわたる出資を経て,最終的に2億米ドルとする予定。

 「大衆消費市場向けオンライン・サービスに関するAOL社の開発/マーケティング知識/技術と中国消費者市場における連想集団のパソコン/インタラクティブ・サービスのリーダーシップ/経験を組み合わせる」(両社)。

 AOL社にとってこの合弁会社の設立は,「インターネットを世界中に広げるという約束を果たすための大きなステップ」(AOL Time Warner社CEOのGerald M. Levin氏)という。

 連想集団にとってもAOL社が理想的なパートナーという。「AOL社のインタラクティブ・サービスの構築,運営,マーケティングの経験,技術を生かせる」(連想集団CEO兼社長のYang Yuanqing氏)。

 Yuanqing氏は,この合弁会社は「中国政府の規制や政策のもと事業を進めていく」というコメントを発表している。同氏によれば,合弁会社は当初はインタラクティブ・サービスのコンサルティングや技術サポートを提供するという。なお中国がWTO加盟へと向かっていることから,同氏は中国市場の発展に自信をもっているという。中国政府の政策に伴い事業展開を徐々に拡大していく,としている。

 連想によれば,同社は中国の消費者向けパソコン市場で39%のシェアを持つパソコン・メーカー。また同社はインタラクティブ・サービスの提供も手がけている。

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