米Yankee Groupが米国時間6月7日に,ピア・ツー・ピア市場に関して調査した結果を発表した。

 Yankee社によれば,ピア・ツー・ピア市場は4種類のカテゴリに分けることができる。すなわち,(1)リソース収集,(2)“人対人”のコラボレーション・ツール,(3)ピア・ツー・ピア構造のアプリケーション,(4)ピア・ツー・ピア型アプリケーション構築のためのインフラ・ツールである。それぞれ特徴やビジネス・モデル,将来の展望が大きく異なるという。

 「米Napsterは音楽配信ビジネスに深刻な混乱を招き,ピア・ツー・ピア・コンピューティングへの大きな関心を呼び戻した。ピア・ツー・ピアは新しい概念ではないが,インターネット・コミュニティはWWWベースのアプリケーションから,サーバーを介さずに直接データをやりとりできるアプリケーションに焦点を移しつつある」(Yankee社Internet Computing Strategies調査およびコンサルティング・プラクティス部門ディレクタのNeal Goldman氏)。

 「インターネットは過去5年間,WWWに大きく焦点を当ててきたが,ピア・ツー・ピアがこの様相を劇的に変えてしまう」とYankee社は予測する。「ピア・ツー・ピアは企業だけでなく消費者にも浸透し,とりわけ配信アプリケーションでの展開が増えるだろう。ピア・ツー・ピアという構造だけでなく,アプリケーションも重要だと認識している企業が成功をおさめることができる」。

◎関連記事
ピア・ツー・ピア技術“Jxta”は未完の大器? それとも・・・
【記者の眼】ピア・ツー・ピア・・・それがどうした?
米インテルと癌学会など,世界のPCをつなぐ「仮想スーパーコン」で新薬研究へ
「Napsterのピア・ツー・ピア型モデルの成功は難しい」,Red Herringの調査
「ピア・ツー・ピア型ファイル交換のビジネスモデルは不滅」と米ガートナー
米ベンチャー,企業向けのピア・ツー・ピア対応ソフト「Groove 1.0」を出荷
Intelがピアツーピア接続の標準化で業界団体を結成

 インターネット関連の技術に関する情報は総合IT情報サイト『IT Pro』の「INET新技術」で詳しくご覧頂けます。

[発表資料へ]