xDSL(Digital Subscriber Line)の技術検討と普及促進を図る業界団体DSL Forumは米国時間6月6日,2001年第1四半期末の時点での世界のxDSLサービスの加入者数が755万9000人を超えたことなどを発表した。アトランタで開催中のSUPERCOMM 2001で明らかにしたもの。

 調査は,DSL Forumが通信市場の調査会社,米TeleChoiceに依頼して行ったもの。755万9000人という数は2000年第4四半期の加入者数563万7000人に比べ34%増となる。「この数字は,世界的に消費者と企業の高速インターネット接続の需要が伸びていることを示している」(DSL Forumプレジデント兼会長のWilliam Rodey氏)。このデータは「業界がDSLの製品やサービスを大衆市場に迅速かつ賢く提供しており,業界の製品/サービス提供能力も伸びていることを示している」(同氏)という。

 またDSL Forumは,SUPERCOMM 2001で39社のDSL機器業者が二つの規格「G.shdsl」(single-pair high-speed DSL)と「G.dmt」(別称:standard full-rate ADSL)の相互接続性についてのデモを行うと発表した。概要は以下の通り。

・以下の市場に向けた,エンド・ツー・エンドの相互接続性を披露する
  双方向ゲーム
  テレビ会議
  Voice over DSL
  高速インターネット接続

・同じDSLAM(DSL access multiplxer:DSLアクセス・マルチプレクサ装置)におけるG.dmtとG.dmtの相互接続性のデモ

・G.shdslチップセットの相互接続性

・G.dmtのany-to-any相互接続性

 このほかDSL Forumは,サービス・プロバイダに向けて,技術情報やサービス利用/市場拡大手法などを示したガイドライン「DSL Anywhere」をリリースしたことも明らかにした。

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