インタラクティブ・エンターテインメントのコンサルティングを手がける米DFC Intellifenceが米国時間6月6日に,「2001年におけるインターネットを介したオーディオ/ビデオのストリーミング広告市場は1億3800万ドル規模となる」との予測分析を発表した。

 「1億3800万ドルは,ストリーミング市場全体の1割にも満たない水準だが,CATVでの広告を例にみれば,1980年にわずか5000万ドルだったが,現在は130億ドルを超える規模へと飛躍的に成長している。オーディオ/ビデオのストリーミングも着実に利用が増えており,ユーザーの満足度も高い。ストリーミング・メディアを使った広告は,ターゲットを的確に絞った広告展開が可能なので非常に効果が高い。ストリーミング広告市場は中長期的にみて市場に大きな潜在性を秘めているといえる」(DFC社のPaul Palumbo氏)。

 DFC社は,今後5年以内にオンライン広告市場でストリーミング・メディア広告が主流になると予測している。その他の調査結果は以下の通り。

・インターネットのオーディオ放送を手がける企業のうち,ストリーミングに広告を挿入している,もしくはまだ広告を入れていないが挿入が可能という企業は合わせて63%。

・ビデオ・サービスを提供するWebサイトの24%が,ビデオに広告を挿入して放送している。

・利用可能なオーディオ・ストリームは1カ月当たり18億本。CPM(cost per mille:1000人当たりの広告費)は5ドル~60ドル。

・利用可能なビデオ・ストリームは1カ月当たり平均で1億6500万本~1億8500万本。CPMは30ドル~120ドル。2001年にストリーミング広告市場におけるビデオ・ストリーミング広告の占める割合は約30%。

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