米Microsoftは今週,ベータ・テスター向け「Windows XP」を配布する。同社が米国時間6月4日に明らかにしたもの。インスタント・メッセージングなどリアルタイムでのチャットを可能にするソフト「Windows Messenger」を組み込んだ。
同社は,3月26日にWindows XPのベータ2をリリースしている。
「現在,パソコンは電子メールやインスタント・メッセージングといったテキスト・ベース通信のツールとして活用されているが,Windows XPではリアルタイムのオーディオおよびビデオ・コンファレンス,アプリケーション共有,オンライン・コラボレーションといった次のレベルの通信環境を提供する」(Microsoft社)としている。
Windows MessengerはSession Initiation Protocol(SIP)に対応する。SIPはインターネット技術の標準化団体であるIETF(Internet Engineering Task Force)が策定した,IPネットワークに音声やビデオ,対戦型ゲームなどをのせるための標準仕様である。
Windows Messengerは,ユーザーがオンラインでつながると通知を行い,テキストや音声,ビデオでリアルタイムのチャットを可能にする。また,異なる場所での共同作業もできる。例えば生徒どうしが情報を共有しながら共同で宿題を進めることが可能。Windows XPの「Remote Assistance」と連携しているため,簡単にオンライン・ヘルプ情報を入手することが可能。
「Preview Program」と呼ぶ一般向けプログラムに登録したユーザは,Windows Messengerを組み合わせたWindows XPのテスト版を入手することができる。なお,Windows XP Home Editionと同Professionalは2001年10月25日に発売する予定である。
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