米Cahners In-Stat Groupが米国時間6月4日に,無線LAN部品市場に関する調査結果を発表した。2000年における無線LANチップセットの生産数は780万個以上で,前年の3倍以上に達した。低迷する世界経済にもかかわらず,2001年の生産は770万個になると予測する。

 In-Stat社によると,IEEE 802.11b(Wi-Fi)の人気の高まりが無線LANチップセットの需要の伸びに貢献した。しかし,IEEE 802.11aHomeRF 2をベースにした企業や家庭向け製品がまもなく市場に登場し,さらに802.11gが承認されると,状況は大きく変わる見通しだ。

 その他の主な調査結果は以下の通り。

・ネットワーク・インタフェース・カード(NIC),アクセス・ポイント(AP),ビル間通信用ブリッジ向けを含む無線LANチップセット市場は,2005年に12億ドル規模を超える。なお2000年時点の市場規模は4億ドル未満だった。

・チップセットの価格が低下し,新たな用途が増えている。また機能の統合が起こりつつある。

・家庭内無線LAN分野が最も急速に成長する。2005年における無線LANチップセットの売り上げのうち,家庭用製品向けチップセットが47%を占める。,出荷個数は2100万個以上に達する。

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