米PricewaterhouseCoopers(PWC)と米Hewlett-Packard(HP)が米国時間5月29日に,共同で航空業界向けのソリューション・サービス・センター「Aviation Solution Center」を開設することを明らかにした。

 航空産業の国際会議「World Air Transport Summit」で両社が発表したもの。

 PricewaterhouseCoopers社のコンサルティング・サービスとHP社のコンサルティング・サービスおよびインフラを組み合わせる。航空会社や空港,その他航空関連産業向けに事業ソリューションの分析や構築,導入,運用などのサービスを幅広く提供していく。生産性やサービスの質の向上,コスト削減,売上高の拡大といった点に焦点を当てる。

 「世界における航空関連向けの端末,ソフトウエア,コンサルティング・サービス市場は年間150億ドル規模。両社が連携することで,同市場におけるソリューション提供力を強化する」(両社)。

 Aviation Solution Centerが注力するソリューションの概要は以下の通り。

・乗客サービスの向上(Hurdle-Free Airport)
無線通信技術や携帯情報端末(PDA)の導入。乗客に提供するサービスの質を向上させる。

・タラップの無線化(Wireless Ramp)
タラップや手荷物の取り扱いなどに無線通信技術を導入。航空機の利用効率を高める。

・乗務員の連携強化(Connected Crew)
ポータル技術を用いて,乗務員間の連携を強化する。

・常時アクセス(Always-on Travel)
モバイル端末を使った旅行関連のサービスや製品へのアクセスを提供する。

・e-CRM(Customer Relationship Management)
Webサイトを介して顧客との連携を強化

・保守サービス
航空機の点検や修理,管理の効率を高めるためのインフラを導入。迅速に問題を分析し,解決を図る。

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