米Frost & Sullivanは米国時間5月29日,「米国での長距離電話のホール・セール(卸売り)市場は2001年末までに132億ドル規模に成長する」との予測分析を発表した。2000年の市場規模は128億ドルだった。

 同社によれば,携帯電話のサービス・プロバイダが長距離通話も利用可能な定額料金サービスの提供を続けることから,長距離通話向けに帯域幅の需要が拡大し,売り上げが著しく伸びるという。さらに,IP(Internet Protocol)ネットワーク技術の進歩により可能となったパケット・ベースの音声通信「Voice over Packet(VoP)」が,国際電話やプリペイド・コールにも対応できる低コストのソリューションとして,今後の拡大が見込まれる。

 「ホール・セール市場では,通話時間ではなく容量に応じた価格体系が浸透しつつある。また,サービス・プロバイダはWebホスティングやデータ・ストレージなどを含むパッケージ・サービスを提供しており,こうした利益率が高い管理サービスに軸足を移しつつある。音声サービスが占める割合は今後は小さくなっていくと考えられ,価格を抑えることが重要となる」(Frost & Sullivan社アナリストのRod Woodward氏)。

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