米IBMが米国時間5月25日に,Linuxベースのサーバーを,石油/ガス採掘調査サービス会社の英WesternGecoから受注したことを明らかにした。サーバー「eServer xSeries 330」をWesternGeco社に供給するもの。

 IBM社が供給するeServer xSeries 330は,933MHz動作のPentium IIIプロセサを搭載する。「256台のeServer xSeries 330を使ったクラスタ構成でLinuxベースのスーパーコンピュータを構築する」(IBM社)。

 WesternGeco社はこのシステムで,弾性波による物理探査や資料分析を行う。そのデータを2次元や3次元などの高解像度画像にして石油/ガスの開発会社に提供する。なおIBM社とWesternGeco社は契約金額などの詳細については明らかにしていない。

 「石油/ガスの埋蔵地の探査には膨大な費用がかかる。とりわけ掘削,無産出油井は避けることができず,この費用は無視できない。このため多くの企業が弾性波調査の手法に注目している。弾性波画像を用いることで掘削を始める前に詳細な3次元地図を作製することができる」(IBM社)。

 eServer xSeries 330はIBM社が2000年10月に発表した高さ1U(約4.5cm)の薄型サーバーである。コネクタや配線の数を減らす機構に特徴がある。サーバー「eServer」ファミリにおけるWWWサーバーという位置づけである。

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