米Novellが米国時間5月22日に,2001年2~4月期(2001会計年度第2四半期)の決算を発表した。売上高は,2億4100万ドルで前年同期の3億200万ドルに比べ20%減収となった。純損失は1億5100万ドルで前年同期の純利益3100万ドルから赤字に転落した。

 1株当たり損失は0.48ドル,前年同期の1株当たり利益は0.09ドルだった。なおNovell社は同四半期決算で証券投資の評価損を計上しており,この金額が1億4200万ドルとなる。この一時的な損失を含まなかった場合の1株当たり実質損失は0.03ドルである。

 「インターネット分野の業績不振や企業のIT支出の減速を反映したものとなった。また我が社は業務をソリューション販売へと移行しており,現在この移行期にあることも業績に影響した」(同社会長兼CEOのEric Schmidt氏)。

 また同氏は,2001会計年度末にも黒字転換を図るという計画について明らかにした。従業員の削減,交通費,広告費,人材募集費などでコストの追加削減を行うという。

 これに伴いNovell社は,2001年5月までに世界の5200人の常勤/契約社員のうち,5%を削減する計画を立てている。

 ネット・サービスのサイト・ライセンスによる売り上げは前期比5%増の1億7300万ドル。全売上高の72%を占めた。小規模ネットワーク向けのパッケージ・ソフトの売り上げは前期比25%減の3500万ドル。前期に引き続き減少した。全売上高に占める割合は14%である。

 売上高を製品分野別にみると,Net Management Servicesが前期比3%減の1億8100万ドル。Net Directory Servicesが前期比横這いで800万ドル。Net Content Services(同社傘下のVolera社の売上高)も前期と比べ横這いで200万ドル。顧客サービス/教育/コンサルティングを合わせた売上高は5000万ドルで前期比3%増となった。

 売上高を地域別でみると,米国が1億3300万ドルで前期比4%減。欧州/中東/アフリカを合わせた地域は7100万ドル。アジア太平洋地域は2100万ドル。米国を除く米大陸地域は1600万ドル。米国を除く地域はいずれも前期に比べて若干伸びた。

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