米インテルが軽量小型ノート・パソコン向けモバイル・プロセサを5種類発表

横田英史

2001.05.22

　米Intel社は米国時間5月21日に軽量小型ノート・パソコン向け低消費電力プロセサの新製品5種類を発表した。

　今回発表したプロセサは，動作周波数600MHzの「超低電圧版（Ultra Low Voltage）モバイルPentium III」，同750MHzの「低電圧版（Low Voltage）モバイルPentium III」，同600MHzの「超低電圧版モバイルCeleron」，同600MHzの「低電圧版モバイルCeleron」，同800MHzの「モバイルCeleron」。

　米Compaq Computer，米Dell Computer，富士通，米Gateway，米Hewlett-Packard，米IBM，松下電器産業，シャープ，Sony，ソーテック，東芝が搭載機の出荷を同日開始している。

　すべてのモバイルPentium IIIは，SpeedStep技術を使用している。SpeedStepは，AC電源時と電池動作時に，電源電圧と動作周波数を自動的に切り替える機能である。AC電源時には，「Maximum Performance Mode」と呼ぶモードで高い性能を引き出し，バッテリー動作時には「Battery Optimized Mode」で動作時間の延長をねらう。

　モバイルPentium IIIのFSB(front-side bus)は100MHzで，256Kバイトの2次キャッシュをオンチップに集積している。3次元グラフィックスや動画/音声といったベクトル・データを処理するための拡張命令セット「Streaming SIMD Extension（SSE）」を組み込む。0.18μmルールの半導体技術で製造する。

　各プロセサの性能と1000個ロット時の価格は以下の通り。

・動作周波数600MHzの超低電圧版モバイルPentium III：Battery Optimized Mode時（300MHz）の平均消費電力は0.5ワット，電源電圧は0.975ボルト。価格は209ドル。

・動作周波数750MHzの低電圧版モバイルPentium III：Battery Optimized Mode時（500MHz）の平均消費電力は1ワット，電源電圧は1.10ボルト。価格は316ドル。

・動作周波数600MHzの超低電圧版モバイルCeleron：平均消費電力は1ワット，電源電圧は1.10ボルト。価格は144ドル。

・動作周波数600MHzの低電圧版モバイルCeleron：平均消費電力は2ワット，電源電圧は1.35ボルト。価格は134ドル。

・動作周波数600MHzのモバイルCeleron：平均消費電力は3ワット，電源電圧は1.6ボルト。価格は170ドル。