「虹彩認識技術は,他の生体計測システム(顔面認識,指紋,手の形状,静脈パターン,音声認識)よりも認識率が高い」。虹彩認識技術の米Iridian Technologiesが米国時間5月17日に,英国立物理学研究所(NPL)の調査結果を引用するかたちで発表した。

 6種類の生体計測システムに関して,オフィス環境におけるユーザー認識の精度と処理速度をテストしたもの。

 虹彩認識技術は,273万5529人の比較テストで他人受入率(他人を本人と認識する率)が0.0%。本人拒否率(本人を他人と認識する率)が1.8%で最も誤りが少なかった。他の五つの技術のうち,顔面認識などの四つの技術では本人拒否率が10~25%だった。

 処理速度のテストでは,虹彩認識システムは1分当たり150万件のマッチングを行い,他のシステムよりも20倍以上速かった。

 「企業にとって重要な要素である精度,速度,拡張性において他のすべての生体計測技術よりも虹彩認識技術の性能が上まわることを示している」(Iridian社の社長兼CEOのBill Voltmer氏)。

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