米Microsoftが米国時間5月16日に,Windows Media Player,同Encoder,同SDK(Software Development Kit)のアップデート版をリリースした。これらアップデートによりいずれのソフトウエアも「7.1版」となる。

 それぞれのアップデート版はすでに同社のWWWサイト(http://www.microsoft.com/windowsmedia/)でダウンロード可能となっている。

 なおWindows Media Audio 8とVideo 8は,音声/画像ストリーミング配信技術「Windows Media Technologies」における圧縮/伸長技術(コーデック)である。同社が米国時間3月28日に最終リリース版を発表している。

 Windows Media Player,同Encoder,同SDKの7.1版の概要は以下の通り。

■Windows Media Player 7.1
 - 同社の最新のオーディオ・コーデックであるWindows Media Audio 8(WMA)を使ったCDリッピング機能(音楽CDからのデータの取り出し)を備える。Microsoft社によれば,Windows Media Audio 8では,MP3形式の標準ビットレート(128Kbps)の半分(64Kbps)でCD品質を実現するという。

 - Smart Transcode for WMA。Windows Media Audio 8を使ったトランスコーディング。Windows Media形式のオーディオ・ファイルを携帯型プレーヤなどの小型機器に転送する際に,既存の高ビットレートのファイルを自動的に低ビットレートに変換する。これによりファイル・サイズを小さくする。

 Microsoft社は今夏にも「Enterprise Deployment Pack for Windows Media Player 7.1」をリリースする予定。これは企業のWindows 2000環境でWindows Media Player 7.1を効率よく管理するツールである。スキンやプロキシ,プロトコルなどの設定,CDリッピングやオンライン・ラジオの機能の利用制限などを一括して設定/管理できる。

■Windows Media Encoder 7.1/Windows Media 7.1 SDK

 Windows Media Encoder 7.1とWindows Media 7.1 SDKでは,Windows Media Audio 8および同Video 8をサポートした。

 - Windows Media Encoder 7.1では,新たな符号化機能を追加した。Windows Media Video 8のストリーミング・ビデオと,同コーデックのストリーミング・オーディオおよびダウンロード・オーディオに対応するほか,Windows Media Audio 8に対応する。なお映画品質並みのダウンロード・ビデオを作るには「Windows Media Encoding Utility」を利用する必要がある。

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