無線ショート・メッセージ広告に“初”の規格，無線広告の業界団体が定義

まずはGSM向けで，広告は最大160文字

横田英史

2001.05.15

　無線広告に関する業界団体Wireless Advertising Association（WAA）が米国時間5月14日に，無線広告に関する規格を発表した。

　GSMネットワークのSMS（Short Messaging Services）を介して送信される広告メッセージに関する「初めての」規格となる。1件のSMSで160文字を占める広告を「Full Message」，34文字を「Sponsorship」とする。34文字はほとんどの携帯電話機ディスプレイの2行分に当たり，メッセージのコンテンツ・スポンサ向けである。

　またWAAは，広告配信と効果を測定する定義も明らかにした。主な内容は以下の通り。

■キャンペーン展開に関する条件定義「Campaign Pre-requisite Definitions」

・パーミッション・レベル：特定のキャリア，サービス，無線コンテンツ・サイトからユーザ1人/端末1台に送信できる広告メッセージの基準。WAAのガイドライン「Guidelines on Privacy and Spam」で定義した。

・スクリーン特性：スクリーンに表示する広告の画素数とカラー。

・ユーザーの端末別の応答機能：2ウエイのSMS，WAPなど。

・潜在オーディエンス：a）WWWサイトのコンテンツが獲得したユニーク・ユーザー/端末の合計数（プル型）。b）サービス・プロバイダや販売業者がアクセス許可を持ち，広告を配信できる端末の合計台数（プッシュ型）。

■キャンペーン配信測定の定義「Campaign Delivery Metrics」

・リーチ：広告メッセージを配信したユニーク・ユーザー/端末数。

・頻度：ユーザー1人/端末1台当たりに送信したメッセージの回数。

・インプレッション：サーバ・ソフトウエアに記録された広告メッセージ配信（リーチ x 頻度＝トータル・インプレッション）。

■反応測定の定義「Response Metrics」

・クリックスルー：ユーザ/端末の広告への反応状況。

・メッセージ受信状況：ユーザー/端末のメッセージ受信確認がキャリアまたはSMSサーバに通知される。

・コール・バック：広告を受け取ったユーザー/端末が詳しい情報を入手するために行う問い合わせ通話。

　また，WAAは今後数カ月にわたってPDA，WAP，iモード，SMS，ページャ，音声認識装置向け広告の規格や定義を順次リリースする予定である。

　WAAの参加メンバには24/7 Media Europe NV，AdForce，AOLMobile，AT&T Wireless Services，AvantGo，Contra Integrated，D2 Communications，DoubleClick，fusionOne，GiantBear，Lot21，Terra Lycos，MSN Mobile，Motorola，Nokia Mobile Phones，Ogilvy Interactive，OmniSky，Openwave，Oracle Mobile，Oy Radiolinja Ab，SF Interactive，SkyGo，Sonata.com，SprintPCS，Telephia，Weather Channel，Vindigoなどが含まれる。