米ARC Advisory Groupが米国時間5月10日に,Supply Chain Process Management(SCPM)市場に関する調査結果を発表した。SCPMとは,原材料入荷や製品出荷といった在庫の動き,工場および流通センターの在庫状況,リアルタイムの主要業績指標(KPI:Key Performance Indicators)閲覧など,サプライ・チェーンにおけるプロセス管理のための機能を提供するものを指す。

 市場は2000年に1億2500万ドル規模を超えており,2005年末時点には4倍以上の5億1800万ドルに成長するという。この期間の年平均成長率は約33%である。

 「SCPMソリューションを利用することにより,大量の注文処理に対する期日通りの配達,適切な付加価値サービス,正確な請求書発行を可能にし,顧客の満足度を高めることができる。また,在庫の削減,注文処理の合理化とプロセスの自動化による人員整理,返品件数の削減といった効果が見込める」(ARC社Supply Chain Solutions部門ディレクタのSteve Banker氏)。

 SCPMはまだ未熟な市場だが,Supply Chain Planning(SCP)と同様の急成長をみせると予測する。SCP市場は最初の6~7年間で年平均40%ほどの成長を遂げた。

 「Enterprise Resource Planning(ERP),SCP,Warehouse Management System(WMS)などのサプライヤがSCPMソリューションを提供するようになり,市場の成長を押し上げるだろう」(同氏)。

 地域別でみた場合,北米が最大市場となる。また,年商10億ドル以上の企業向けの販売が,年商2億5000万ドル~10億ドルの企業や2億5000万ドル以下の企業向け販売より急速に成長する。直販体制が顧客にとって最も重要なチャネルとなる。

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