米MP3.comが米国時間5月10日に,「netCDs」と呼ぶ新サービスについて明らかにした。 MP3形式に変換した音楽アルバムをユーザーがオンラインで購入し,利用できるようにするというもの。
ユーザーはアルバムを購入すると,そのアルバムの音楽ファイルを「My.MP3.com」で利用できるようになる。My.MP3.comはWWWベースの音楽提供サービスで,ファイルの保存や管理などが可能。アルバム購入後には,My.MP3.comの自分専用の音楽保管庫に追加されたファイルをパソコンにダウンロードしたり,CD-ROMを作ったりすることができる。また同社の「Transfer2Device」サービスを利用してMP3対応の携帯型音楽プレーヤに転送することも可能である。いったん購入したアルバムは,ユーザーのアカウントが存在する限りMy.MP3.comに保管される。
「netCDsでは音楽CDに必要なジャケットやCDケースも不要になる。このことは直接的に価格に反映するし,また地球環境にもやさしい。送料や手数料が不要なのも消費者にとって魅力的」(MP3.com社)。
netCDsのアルバム価格は3.99~30ドル。これはそれぞれのアーティストが設定するという。なおMP3.comは現在,D.A.M.(Digital Automatic Music)CDを提供するサービスも行っているが,こちらもこれまで同様継続して提供していく。D.A.M.CDとは,MP3形式のオーディオ・ファイルをCD-ROMに収録したものである。D.A.M. CDの購入者には同じアルバムのnetCDsも無料で提供する。
当初netCDsに参加するアーティストには,L.A. Guns,A Flock of Seagulls,Christopher Cross,Roger McGuinn,Common Senseなどがある。
◎関連記事
■「保留電話に音楽やメッセージ」,米MP3.comが新サービス
■米MP3.comが米QUALCOMMとの提携を発表,CDMA電話機向け音楽配信技術を開発
■【TechWeb特約】「CDMA携帯電話でMP3音楽を」,米クアルコムと米MP3が提携
■MP3.comがオンライン音楽サービスを再開,年会費50ドルの有料サービスも
■米音楽出版協会とMP3.comが和解,100万曲でライセンス料は最大3000万ドル
■インターネット時代の著作権を問い直す MP3.com 裁判
■「MP3ユーザは実はCDの上得意。音楽業界は成長のために協調を」と米Gartner
■MP3.comとSony Music Entertainmentが著作権侵害係争で和解
■EMIとMP3.com,著作権侵害係争で和解,一転して協調体制に
■インターネット時代の著作権を問い直す MP3.com 裁判
[発表資料へ]