米Microsoftが米国時間5月10日に,大規模企業向けボリューム・ラインセンス・プログラムの変更内容について明らかにした。2001年10月1日から実施する。

 「従来からある恒久的ライセンスに加え,会費制(非恒久的)ライセンス・オプション,またライセンス取得と同時に製品サポートを一括して申し込むオプションなど,顧客は特定のニーズに合ったライセンス・プログラムを選ぶことができる」(Microsoft社Worldwide Licensing and Pricing部門副社長のBill Henningsgaard氏)。

 主な変更内容は以下の通り。

・企業向けライセンス・プログラム「Enterprise Agreements」の申し込み資格基準をパソコン500台から250台に引き下げる。

・Enterprise Agreementsに会費制ライセンス・オプション「Enterprise Agreements(EA) Subscription」を追加した。「‘サービスとしてのソフトウエア’を希望する企業に向ける」(Microsoft社)としている。なお,スイスのNestleがEA Subscriptionの試験利用を行っており,世界的長期契約を結ぶ予定だという。

・複雑なアップグレード・オプション(VUP,CUP,PUP,LUP,UA)を廃止し,「Software Assurance」に切り替える。ライセンスを受けた個別のマシンまたは企業全体のパソコンとサーバーを対象に,契約期間中の最新バージョンへのアップグレードを行う。Software Assuranceの会員は,「Microsoft Gold Certified Partners」や「Certified Technical Education Center (CTEC) Partners」のサービス提供を受けることができる。また特定国において,1500以上のWindowsデスクトップ・ライセンスを所有する顧客にWindowsソース・コードへのアクセス権を与える。

 またMicrosoft社は,オンライン・ライセンス管理ツールを発表した。ボリューム・ライセンスを結んでいる顧客が,インターネットを介してライセンス取得状況を容易に追跡および管理できるようにするもの。

 Microsoft社によれば,ボリューム・ライセンスを結んでいる顧客の約80%は今回の変更によってライセンシング・コストの影響を受けることはなく,中にはコストを削減できる企業もあるという。

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