米Rambusが,半導体技術標準推進団体JEDECのメモリ・チップ設計特許を不正に使用したとして,独Infineon Technologies AG.が訴えていた訴訟で敗訴した。Rambus社は米国時間5月9日に直ちに控訴するとの声明を発表した。

 これは米バージニア州東地区連邦地裁における判決でRambus社が敗訴したことに伴うもの。同地裁は,懲罰的損害賠償として350万ドルの罰金支払いをRambus社に命じた。

 これを受けてRambus社CEOのGeoff Tate氏は,同社がこの判決を不服とし直ちに控訴する意向であることを明らかにし,次のように声明を発表した。

 「今日の判決を大変残念に思う。Infineon社の訴えはまったく根拠のないもの。問題となっている特許はRambus社のものであり,提出された証拠は,この技術がRambus社のものであったことをInfineon社が知っていたことを示している」(同氏)。

 なおRambus社とInfineon社との係争については,先にRambus社が同社のSDRAMおよびDDR SDRAMに関する特許を侵害されたとしてInfineon社を訴えたことに端を発している。こちらの訴訟については同地裁が米国時間5月4日にRambus社の訴えを退ける判決を下した。これについてもRambus社は控訴する意向を明らかにしている。

 Rambus社はこれまでに同社のSDRAMおよびDDR SDRAMに関する特許訴訟で韓国サムスン電子,沖電気,日立,NECなどとはすでに和解に至っており,各社からロイヤリティを徴収している。米Micron Technologies韓国Hyundaiとは引き続き係争中である。

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