無線通信サービス事業の米U.S. Cellularが米国時間5月8日に,ティーンズ(13~19才)の携帯電話機利用実体に関して調査した結果を発表した。

 「ジェネレーションY」と呼ばれる1979年~1994年に生まれた世代の人口は6000万人で,「ジェネレーションX」の3倍以上,「ベビー・ブーマー」とほぼ同様の人数である。ジェネレーションYの若者が1999年に費やした金額は1530億ドルにものぼっており,この世代が小売り販売店やメーカーに与える影響は非常に大きい。ジェネレーションYの若者が買い求めている商品の一つが携帯電話機である。

 「ジェネレーションYのティーンズにとって,携帯電話機は必須アイテムになっている。2001年末時点にはティーンズの35%が携帯電話機を利用するようになり,2005年にはその割合が65%近くまで拡大する。通話料や携帯電話機の低価格化,使い勝手の良いモデルの登場などで,携帯電話機の販売が増加する」(U.S. Cellular社マーケティング部門副社長のDavid Friedman氏)。

 ほとんどの場合,携帯電話の通話料を支払うのは親である。米Yankee Groupの調査によると,携帯電話機を所有している13~19才の子供を持つ親の83%が,子供の通話料を支払っている。そのため,通話プランの選択が重要になる。最も人気のある通話プランは,通話時間を家族で共用できるプランやプリペイド・オプション。また,音声メール,3者通話,テキスト・メッセージングなども人気の高い追加サービスである。

 ティーンズが携帯電話機を持ちたいと思う第一の理由は「かっこいい」で,「友人と連絡をとるため」,「親と連絡をとるため」が続く。一方,親が子供に携帯電話機を持たせる理由としては「緊急時のため」,「親との連絡がとれるように」が挙げられた。

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