インテルが中小企業向け通信アプリケーションのプラットフォームを発表

横田英史

2001.05.08

　米Intelが米国時間5月7日に中小企業向け通信アプリケーションのプラットフォーム「Converged Communications Platform 2100」を発表した。

　一つのシステムで，マルチメンダー環境のコンピュータ・テレフォニや企業向けソフトフエア，周辺機器，サービスなどに対応する。中小企業が高いコスト効率で，また迅速にビジネス通信環境を拡張できるようにする。

　「PBXやコール・センター，音声メッセージングのシステムなど，これまでの閉ざされ独自仕様のシステムでは，システム拡張にかかる費用が高くついた。Converged Communications Platformはこれとは異なり，オープンな環境を提供することで，サービスやアプリケーションの追加が容易に行える」（Intel社）。

　Converged Communications Platform 2100は，同社子会社のDialogic社の通信サーバ「CT Media」と「CT Media Enterprise Softswitch Framework」をベースに，CT Media Value Networkが提供する各種のアプリケーションで構成する。

　なおDialogic社のCT MediaはIPテレフォニ，ネットワーク通信，統合メッセージング，ファクスなどの通信アプリケーションに対応する通信サーバである。CT Media Value Networkとは，Intel社とDialogic社が設立した開発者向けコミュニティ。通信ソリューション開発用のソフトウエア，ハードウエア，サービス，リソースやその他の要素提供を目的としており，Converged Communications Platform 2100の各種アプリケーションはこれを通じて供給する。アプリケーションと提供するベンダーは以下の通り。

・Software PBX：　Artisoft Inc.
・メッセージング：　Ambell，Artisoft Inc.，BBX Technologies, LLC，Brooktrout Software，CTL（Elix - Office Telephony Division），Envox，Intersis，Novavox，Sound Advantage
・ファクス・サーバー：　Black Ice，Rainbow，Onset，Optus，System Solutions
・IVRおよびボイス・ポータル：　Elix，Interactive Northwest Inc，Sound Advantage
・コンタクト・センター：　Ambell，Coactive Systems，Elix，TriVium，Webversa
・コール・レポートおよびアドミニストレーション：　Gallery Telecom Solutions，Iconics，Taske，Trisys，TriVium，Webversa
・ツールキット：　Black Ice，Brooktrout Software，Elix，Envox，Parity，Webversa

　Intel Converged Communications Platformシステムの価格は1ステーションあたり400ドルから。これには，アナログ／IP電話，電話サービス，音声メール，自動アテンダントなどの機能／サービスが備わる。

　Intel社はConverged Communications Platformの北米における初のディストリビュータに米Catalyst Telecomを選んだことも明らかにした。チャネルを通じて一般向けに利用可能になるのは2001年6月から。「Intel Converged Communication Solutions Providers」と呼ぶ再販業者のネットワークなどから販売する予定である。