米Rambusと独Infineonの特許侵害訴訟に関し,Rambus社が米国時間5月4日に,Infineon社を控訴するとの声明を発表した。同日,米バージニア州の連邦地裁における一審判決で敗訴したことに伴うもの。

 Rambus社は57件のクレームについて提訴していたが,このうち54件が5月1日に却下され,5月4日に残りの3件についても退けられた。「地裁の判決は残念。当社は控訴する予定だ」(Rambus社CEOのGeoff Tate氏)。

 この訴訟は,Rambus社が所有するSDRAMおよびDDR SDRAMに関する技術をInfineon社が侵害しているとして,Rambus社がInfineon社を2000年8月に提訴していたもの。

 Rambus社はこれまでに同様の特許訴訟で韓国サムスン電子,沖電気,日立,NECなどとはすでに和解に至っており,各社からロイヤリティを徴収している。米Micron Technologies韓国Hyundaiとは引き続き係争中である。

 米ウオール・ストリート・ジャーナル(インターネット版)の報道によれば,最近2四半期におけるRambus社の売上高全体の77%をライセンス収入が占めるという(投資銀行大手の米Morgan Stanley Dean Witter調べ)。今後の判決次第ではライセンシ企業が契約を翻し,Rambus社が収入を失う可能性も出てくる。

◎関連記事
「昔の友は・・・」,Rambus社がIntelと訴訟合戦に突入する?
【x86サイト・ウォッチ:2000.1.17~1.21】Transmetaの低電力x86プロセサとRambusの日立提訴に,x86の明日を読む
米ラムバスと独インフィニオン特許訴訟,新証拠で公判日が延期に
韓国Samsungと米Rambus,SDRAMとDDR SDRAMなどのライセンス締結で決着
RambusがHyundaiの提訴に反論,「正当な対価を求める」
NEC-Rambus,DDR SDRAM含む新ライセンス契約
米Rambus,米Micronと韓国Hyundaiを特許侵害で反訴
Micron,独禁法違反などでRambusを提訴

[発表資料へ]