米Eastman Kodakが米国時間4月30日に,オンライン写真サービスの米Ofotoを買収することで両社が最終的な合意に達したことを明らかにした。買収金額などの詳細については明らかにしていない。

 Ofoto社は1999年設立のベンチャー企業。カリフォルニア州Emeryvilleに拠点を置く。従業員は121人。デジタル画像や銀塩フィルムのデジタル処理,プリント,オンライン・ストレージ,共有,カードやフレームなどの編集といった幅広いサービスを提供する。現在120万人のユーザーを抱える。

 米ARSが最近発表した調査結果によれば,Ofoto社はオンライン写真サービスの「使い勝手」「サービス」「価格競争力」の三つのカテゴリでトップ企業となったという。

 Kodak社はOfoto社を自社のDigital and Applied Imaging部門に組み込む。Kodak社のフィルム・スキャニングやアップロード・サービス,傘下のQualex社が擁する研究所などと連携させる。「消費者向けオンライン写真サービスを強化する」(Kodak社)。

 米Neilsen//NetRatingsの報告によれば,2001年第1四半期におけるKodak社のオンライン写真サービス・サイトのユニーク・ビジター数は,1カ月当たり平均78万2000人で,オンライン写真サービス関連で首位だったという。

 Kodak社のオンライン写真サービス・サイトには,「kodak.com」をはじめ,「Kodak PhotoNet Online」,CVS.com内に開設している「Kodak Picture Center」,米America OnlineのAOLサービスで提供している「You've Got PicturesSM」などがある。

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