ウイルス対策ソリューション・ベンダーの英Sophosが英国時間5月1日に,2001年4月におけるコンピュータ・ウイルスの被害状況をまとめた調査結果を発表した。検出されたウイルスのトップ10は以下の通り。

1 27.4% W32/Magistr-A(Magistr)
2 14.0% VBS/Kakworm(Kakworm)
3 12.6% W32/Hybris-B(Hybris variant)
4 9.3% W32/Apology-B(Apology variant)
5 5.1% W32/FLCSS(FunLove)
6 2.8% W95/CIH-10xx(CIH or Chernobyl)
6 2.8% W32/Badtrans-A(Badtrans)
8 2.3% W32/Qaz(Qaz)
8 2.3% WM97/Marker-C(Marker variant)
8 2.3% W32/Bymer-A(Bymer)
  19.1% その他

 「4月はワーム“Magistr”が猛威をふるった。このワームの厄介なのは,自らSMTPクライアントをもっていることだ。Outlookや他のメール・ソフトを踏み台にして,蔓延するタイプとは異なっている」(Sophos社上級技術コンサルタントのGraham Clueley氏)。 もう一つ4月で特徴的なのは,チェルノブイリ原発事故が起きた4月26日に発病する「CIHウイルス(別名「Chernobyl」)」である。  「Chernobyl」は1999年に登場して猛威を振るった。Windows 95および98の実行ファイルを開くと感染する。ハード・ディスク装置をすべて消去してしまい,システムのBIOSも破壊する。  Sophos社が2001年4月に検出した新種ウイルスは1288種類。現在,同社製品が検出できるウイルスは,6万3180種類にのぼるという。

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[発表資料]