米Adobe Systemsは米国時間4月25日,電子ブック閲覧ソフトの新版「Adobe Acrobat eBook Reader 2.1」をリリースした。Adobe社のWWWサイトから,Windows版とMacintosh版(ベータ版)が無償でダウンロードできる。また,電子ブックに関してAdobe社が提携している米Amazon.comのWWWサイトと米Barnes and Noble.comのWWWサイトでもWindows版の無償提供を始めた。
「2.1」は1月にリリースした従来版の「2.0」(関連記事)に,「CoolType」と呼ぶ表示技術やインタラクティブ辞書機能などを加えた。「CoolType」は電子ブックのフォント表示に最適なディスプレイの解像度を自動選択する機能を備える。インタラクティブ辞書機能は,文中の単語をクリックするとその意味や定義を表示する。さらに,出版社の許可を得た場合にのみ,Acrobat eBook Readerのユーザー間で電子ブックの貸し借りや贈呈ができる機能も提供する。
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