米Insight Researchが米国時間4月24日に,「無線データ通信市場は2001年の10億ドルの水準から2006年までに80億ドル規模に成長する。運輸,金融/保険/不動産,プロフェッショナル・サービスの3分野で市場全体の3/4近くを占める」とする調査結果を発表した。

 トラックの運転手,保険会社の査定担当者,コンサルタント,弁護士,不動産業者など,移動や外出先での業務が多い米国労働者数は現在4800万人にのぼる。

 無線事業市場を売上高ベースでカテゴリ別にみると,音声通信が圧倒的なシェアを占めている一方で,無線データ通信の割合は全体のわずか2%程度にとどまっているという。しかし,今後は企業のデータベースや顧客データ,WWWサイトなどへのアクセスなど無線データ通信サービスの需要が大きく拡大し,無線市場の27%をデータ通信が占めるとInsight社は予測している。

 「キャリアは高成長分野に向けた無線データ通信サービスを積極的に投入していくことで,売り上げを大きく伸ばせる」(Insight社,社長のRobert Rosenberg氏)。

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