フィンランドのNokiaが現地時間4月20日に2001年第1四半期の決算を発表した。売上高は80億7000万ユーロ(72億7300万ドル)で,前年同期の65億3700万ユーロに比べ22%増。純利益は10億4500万ユーロ(9億4200万ドル)で,前年同期の9億1000万ユーロに比べ15%増。

 Nokia社は2000年12月に開催したアナリスト向け年次総会で,2001年の売上高の伸び率について「25%~30%」との見通しを発表していたが,2001年3月15日にこの見通しを下方修正し,2001年第1四半期の売上高が前年同期比20%増程度となるなどと発表していた。

 2001年第1四半期の売り上げを事業部門別にみると,通信ネットワーク事業部門のNokia Networks社が20億2200万ユーロで前年同期比35%増,携帯電話事業部門Nokia Mobile Phone社が58億3000万ユーロで同20%増,Nokia Ventures Organizationが1億6900万ユーロで同20%減。

 2001年第1四半期の業績について同社会長兼CEOのJorma Ollila氏は,「このきびしい市場動向のなか好業績を成し得た」などとし,自信を示している。

 「日々変わる経済情勢のなかで業界リーダーとしての地位を高めることができた。我々はこの四半期に携帯電話とネットワークの両事業でシェアを拡大することができた」(同氏)。

 なお同決算報告では,1ユーロ = 0.897米ドルで換算を行っている。

◎関連記事
予想利益は確保したが,売上高は下方修正---ノキアのQ1決算
ノキアがフィンランドと英国のネットワーク機器工場を米SCIに売却
ノキア,米国の携帯電話工場を縮小,韓国とメキシコに軸足
ノキアが米ユニシスと提携,ネットワーク事業者向け2G/3Gサポート強化
NokiaとSASがWAP対応の企業向けアプリケーションで提携
ノキアやAOL,Vodafoneなど,モバイル向けXHTML対応サービスを世界規模で推進
「ネット対応携帯電話は2002年前半に台数でPCを上回る」,ノキアが経営戦略
ノキアが携帯電話の着メロ/画像対応メッセージング技術を無償ライセンス

[発表資料へ]