米Intelが米国時間4月17日に,2001年第1四半期の決算を発表した。売上高は67億ドルで前年同期比16%減,前期比23%減となった。Intel社は米国時間3月8日に同四半期業績見通しの下方修正を発表しており,このときは売上高が前期比25%減の65億ドルになると見込んでいた。

 買収関連費用を除いた実質純利益は11億ドルで,前年同期に比べ64%減,前期比58%減。買収関連費用を除いた1株当たり利益は0.16ドルで前年同期の0.43ドルに比べて63%減,前期に比べて58%減となった。

 買収関連費用を含む会計原則(GAAP)ベースの純利益は4億8500万ドルで,前年同期比82%減,前期比78%減。1株当たり利益は0.07ドルで前年同期の0.39に比べ82%減,前期に比78%減。

米Intelの2001年Q1決算

 なお2001年第1四半期に同社は,通信用PCカードを手がける米Xircomと,ストレージ・ソリューションを手掛けるドイツのICP vortex Computersystemeの買収を発表しており,すでにこの2社の買収を完了している。また米国時間2月26日には光ネットワーク向けDSP技術の米VxTelを5億5000万ドルで買収することを明らかにしていた。

 「マイクロプロセサ事業はすでに安定した。今後は通常の季節的な循環傾向に向かうものと期待している。通信製品事業はまだ軟調が続くだろう。しかし我々は新たな製造技術への投資や価格競争力のある先進的な製品を開発しており,これらが成功の鍵と考えている」(Intel社社長兼CEOのCraig R. Barrett氏)。

 第1四半期における製品別の状況は以下の通り。
・マイクロプロセサの出荷個数は2000年第4四半期よりも減少。
・チップセットも減少。
・マザーボードも減少。
・フラッシュ・メモリーも減少。

 Intel社は今後の業績見通しについて明らかにした。概要は以下の通りである。

・2001年第2四半期の売上高は62億~68億ドル。
・2001年第2四半期の粗利率は49%前後(プラス/マイナス数ポイント)で,2001年第1四半期の51.7%から低下する。
・2001年通年の粗利率は50%前後(プラス/マイナス数ポイント)。
・2001年第2四半期に研究開発費とMG&Aに費やす費用は22億ドルから23億ドル。
・2001年に研究開発費に費やす費用は42億ドル。

 なお同社は2001年4~6月期から四半期業績見通しの中間修正(mid-quarter Business Update)を行うという。2001年4~6月期の中間修正は6月7日に予定している。

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