WWW関連技術の標準化を進める業界団体W3C(World Wide Web Consortium)が米国時間4月10日に,Modularization of XHTML (XHTMのモジュール化)を勧告として公開した。
具体的内容を,W3CのWWWサイト(http://www.w3.org/TR/2001/REC-xhtml-modularization-20010410)に掲載している。
Modularization of XHTMLは,XHTML 1.0をモジュールとして分割する方法を定義するもの。それぞれのモジュールは,リストやフォーム,表,画像といったHTML機能の関連グループごとに分類することが可能。コンテンツ制作のための標準的なモジュール群を提供する。また,利用されるモジュールを特定する標準的な方法の提供も行う。
モジュール化によって,さまざまな機器に適したXHTMLの利用を可能にする。「Modularization of XHTMLにより開発者は単独あるいは複数モジュールの組み合わせを選択できる。すべてXHTMLファミリのコンポーネントなので相互運用性が確保されている」(HTML Working Group議長のSteven Pemberton氏)。
なおXHTMLはHTMLとXMLの言語環境を統合したもの。具体的には,HTML4をXMLのアプリケーションとして書き直した。たとえば,HTML4で提供されるユーザ・エージェントの機能を取り入れながら,XMLの構造化データの取り扱いを可能にする。
XHTMLに準拠することで,既存のHTML対応のブラウザで動作すると同時に,XMLに対応したソフトウエアで処理できるウェブ文書を作成可能になる。XHTMLの文法はXMLに従うが,HTML 4のエレメント(段落,リンク,表など)も利用する。
なおW3CのHTMLワーキンググループは、 Applied Testing and Technology, CWI, Ericsson, IBM, Intel, 松下電器産業 , Microsoft, Mozquito Technologies, Netscape/AOL, Openwave Systems, Opera Software, Philips Electronics, Quark Inc., Sun Microsystems, WebGeekなどで構成されている。
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