NECが米国での米国における半導体の組み立て/テスト事業から撤退することを明らかにした。NECと同社の米国半導体部門NEC Electronicsが米国時間4月6日に発表したもの。

 カリフォルニア州RosevilleのDRAMのアセンブリ/テスト製造工場は,システムLSIやロジック製品の製造拠点とする。通信分野に焦点を絞る。これに伴い,NEC Electronics社は同工場の従業員およそ100人を解雇する。

 同社は他の事業部門でもリストラを行う計画で,さらに600人を削減するという。

 「ここ数カ月間にわたって大幅なコスト削減を進めてきたが,半導体の販売落ち込みはそれを上回る勢いで収支が追いつかず,人員削減という困難な決断を下すに至った」(NEC)。

 なおNEC専務の松本滋夫氏は2001年2月20日に行われた記者会見で2001年3月期(2000年4月1日~2001年3月31日)の業績見通しを下方修正しており,この際に「今後の半導体事業は楽観視していない。2001年3月期の決算が確定する4月ごろに抜本的な見直しをする」との考えを明らかにしていた。

 DRAM市場については,米International Data Corporation(IDC)が米国時間3月2日に,「市場は2001年に急激に落ち込む。価格は46%下落し,売上高ベースで前年比18%減の238億ドル規模に縮小する」との予測を発表している。

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