米IDCが米国時間4月4日に,新世代のASP(application service provider)に関する調査結果を発表した。「第1世代のASPの失敗から多くを学習したASPが登場している。ただし第1世代ASPの経験を生かして改善に努めているが,新世代特有の障害に直面する」とIDCは指摘する。

 「サード・パーティのクライアント/サーバ・ソフトウエアを提供する第1世代ASPは,拡張や統合などの問題で頭を悩ませている。新世代ASPはASPモデルに特化したアプリケーションを提供しているため,第1世代と同じ問題で苦労することはない。その代わり,ブランド認知度や評判,QoS(quality of service)に関する多くの課題に取り組まなければならない」(IDC社Application Service Providers調査プログラム上級アナリストのJessica Goepfert氏)。

 新世代ASPは,インフラ戦略に関しても初代の経験を役立てている。

 「精巧なインフラはソフトウエアをサービスとして配信するための重要な要素である。しかし非常にコストかかる。多くの第1世代ASPは必要以上のリソースをインフラ構築に費やし,結果的に破産に追い込まれた。この経験から学んだ新世代ASPは,パートナシップを築いて必要なインフラを獲得している」(同氏)。

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