IT市場の調査・分析を手がける米Aberdeen Groupは米国時間4月3日に,「インターネット・ベースの資材調達業務(e-Sourcing)により,世界の企業は総額1兆7000億ドルの費用を節約できる」などとする調査結果を発表した。

 企業は,戦略的調達業務を推し進め,これにインターネットをベースとした技術を導入することで,工程サイクルの縮小,管理費用の削減,新製品投入の加速化などを実現できるという。

 また,現在の不安定な経済情勢の中で企業はコスト削減を強いられていることから,今後はe-Sourcingの技術やサービスへの需要が著しく伸びると同社は予測する。

 「e-Sourcingの市場は2004年までに33億ドルを超える規模にまで拡大する」(同社サプライチェーン・マネジメント調査部門ディレクタのTim Minahan氏)。

 同社が各種産業の調達担当幹部を対象に行った調査によると,戦略的e-Sourcingを展開することで,以下のようなメリットがあることがわかったという。

  • サプライヤの選択や交渉が広範におこなえる
  • 契約・合意に至るまでのコストを削減できる
  • 調達サイクルを25~30%縮小できる
  • 製品単価について,平均5~25%の値引き交渉ができる
  • 戦略的調達業務を,より広範な製品/サービス分野にまで広げることができる
  • 協調作業や知識共有を強化できる

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