米Aberdeen Groupが米国時間3月30日に,デジタル・コンテンツ配信の市場に関する調査結果を「Digital Content Distribution: New Media, New Challenges」にまとめて発表した。コンテツ形態の影響,業界のパートナシップ,技術上の課題,ビジネス・トレンドなどの側面から分析したもの。

 それによると,市場は2000年の13億3000万ドルから2005年には59億5000万ドル規模に拡大するという。この期間の年平均成長率は34.9%。デジタル・コンテンツ配信市場を構成するのは,企業-エンドユーザー間のインターネットを利用した通信を可能にするソリューション技術およびサービスの提供者である。

 「市場は静的,動的,ストリーミング,インタラクティブといった様々な要素を持つコンテンツを,制作現場からエンド・ユーザーへ配信できるソリューションを強く求めている。公的および私的ネットワークは次世代配信能力の装備に向けて移行しており,企業やサービス・プロバイダはオーディオ,ビデオ,データ,デジタル・コンテンツ配信技術およびサービスを組み合わせることで,付加価値のあるサービスをコンテンツ配信企業と家庭ユーザの両方に提供できるようになる。パケット化したインフラを備えたネットワーク需要はますます高まる。パケット化したインフラは費用対効果が高く,複雑なデジタル・コンテンツの配信や利益を生むコンテンツ戦略に対応することができる」(Aberdeen社のBen Elstein氏)。

 「デジタル・コンテンツ配信ソリューションを導入する企業は,既存のデジタル・コンテンツの再利用といった新しい収入源を得ることができるようになる」(Aberdeen社のMichael Hoch氏)。

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