米IDCが米国時間3月29日に,バックオフィス・アウトソーシング・サービスの市場に関する調査結果を発表した。バックオフィス・サービス・プロバイダ市場には大きな成長の可能性があるという。そのなかで、ビジネス・プロセスのノウハウだけでなく,ビジネス・プロセスを管理する技術の知識をあわせ持つサービス・プロバイダが成功を収める。

 「利益性を高めるために,企業は特に人事管理や財務会計といったバックオフィス機能の効果やコストの見直しを行っている。企業が目を向けているのは,アウトソーシングによりプロバイダの持つ最適なビジネス手法やバックオフィスのノウハウを利用すること。管理の柔軟性と拡張性を高めつつ,管理負担とコストの低減を図る」(IDC,Business Servicesグループ上級アナリストのMarc Pramuk氏)。

 最も期待できる市場は中規模企業向けで,重要な分野は人事管理アウトソーシングである。従業員100~199人規模の企業におけるCEOと人事部門の副社長およびディレクタを対象にしたIDCの調査によると,中規模企業の1/2~2/3は,すくなくとも一部の人事プロセスをアウトソーシングしているという。

 コスト削減と一層適切なサービスを顧客に提供することができるサービス・プロバイダが,最近のアウトソーシング・ブームで成功をつかむことができる,とIDCは予測する。

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