米Lucent Technologiesと米Novellが米国時間5月22日に,「Presence and Availability Management Application Programming Interface(PAM API)」の仕様のドラフト版を策定したことを明らかにした。ユーザの状況に合わせて最適な通信サービスを提供するためのAPIである。

 Lucent社傘下のベル研究所とNovell社が共同でこのソフトウエア・プラットフォームを設計した。有線,無線の違いを問わず,サービス・プロバイダが音声/データの配信に必要なデータを安全な方法で共有できるようにする。ドラフト版はWWWサイトで見ることができる。

 両社がPAMの標準化について初めて提案を行ったのは2000年3月。今週ボストンで開催されるカンファレンス「Instant Messaging 2000」で仕様を披露する。両社は,PAMの標準化作業を進める業界団体を結成する予定であることも明らかにした。

 PAM APIは,ユーザIDやユーザがネットワークにアクセス可能かなどのオーソライズされた情報を,通信システムが共有するための枠組み。ユーザの状況に合わせて,インターネット,有線,無線などから最適なネットワークを選び,サービスを提供するようなことが可能になる。ユーザにとってみれば,一つのIDが有線,無線を問わず共通に使える利点がある。

 PAMは以下のサービスやシステム,機器での利用を想定する。すなわち,電子メール,ファクス,WWWブラウザやWWWサイト,モバイル端末,セットトップ・ボックス,無線通信,ページャ,メッセージング・サーバ,企業の通信システム,コール・センタ,会議システム,オンライン・ゲーム,コンテンツ配信,キャッシュ・エンジンなどである。

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[www.novell.comに掲載の発表資料]