米Sun Microsystemsが米国時間3月21日に,サーバー・マシンの新シリーズを発表した。64ビット・マイクロプロセサ「UltraSPARC III」を搭載した「Sun Fire」である。

 発表したのは,「Sun Fire 3800」「同4800」「同4810」「同6800」の4モデル。「これらの製品により600億ドル・クラスのサーバー市場におけるシェア拡大を狙う」(Sun社)。

 Sun社はSun Fireをミッドフレームと呼び,「ミッドレンジ分野でメインフレームの機能を提供する」としている。

 Sun Fireの特徴は冗長性をもたせて可用性を高めたこと。たとえばハードウエアを2重化した。また動作中でもCPU,I/O,メモリの交換を可能にしている。「Sun Fireplane」と呼ぶ接続技術(バックプレーン技術)も特徴の一つ。障害が発生した場所を分離するなど,動的なパーティションを可能にし,耐故障性を高める。

 なっている。Sun Fireplaneのデータ転送速度は9.6Gバイト/秒で,「米IBMの『P680』と比べてスループットは約5倍」(Sun社)という。なおFireplaneでは,接続にケーブルは用いない。

 OSは「Solaris 8 Operating Environment」。WWW対応管理ツール「Sun Management Center」をプリインストールする。

 動作周波数750MHzのUltraSPARC IIIを2個と2Gバイトのメモリを搭載した価格は,Sun Fire 3800が7万3195ドル。Sun Fire 4800は12万9995ドル,Sun Fire 4810はラック対応で12万9995ドル,Sun Fire 6800は25万995ドル。

 またSun社は,Sun Fire 6800が「Oracle Applications Standard Benchmark (OASB)」を使ったベンチマーク・テストで新記録を達成したと発表した。Solaris 8 Operating Environmentを搭載したSun Fire 6800が同時に処理したユーザー数は1万6016ユーザ。平均応答時間は1.011秒。

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[www.Sun.comに掲載の発表資料1]
[www.Sun.comに掲載の発表資料2]