米Hewlett-Packard(HP)と米Cisco Systemsなどが,オンライン・ショッピング環境の向上を目的としたワークグループ「Web Quality of Experience (QoE) Workgroup」を結成した。HP社が米国時間3月14日に明らかにしたもの。

 Web QoE Workgroupは,企業が顧客に優れたオンライン利用環境を提供するためのインフラを定義する。参加メンバーは上記2社のほかに,米BroadVision,Ecometry社,米Keynote Systems,米USinternetworking,WebCriteriaなどのインターネット関連企業が含まれる。

 米Boston Consulting Groupの調査によると,オンラインで初めて商品を購入したユーザーの67%は2度と商品を購入しない。オンライン・ショッパの48%はダウンロードが遅いためにWWWサイトの利用を断念した。20%は購入を完了するためにわざわざ顧客サービスに連絡しなければならなかったという。

 「e-businesses企業は顧客のオンライン利用環境を向上し,質の高い顧客関係を築かなければならない。Web QoE Workgroupは参加企業の能力を持ち寄り,総合的なWWW利用環境(Web QoE)を開発,測定,監視,管理するソリューションの提供を目指す」(Web QoE Workgroup)。

 Web QoE Workgroupはソリューションやベスト・プラクティスの開発,テスト,検証,文書化を進める。作業は2001年5月に開設予定の「Center of Excellence」で行う。センターはHP社のHP Consulting部門が管理する。センターではWeb QoEを学習したり,ソリューションを検討するための技術ワークショップも設ける。

 Center of Excellenceのソリューションや設定ガイドはWeb QoE WorkgroupのWWWサイトの「Industry Knowledge Center」を通じて利用可能にする。同サイトでは大手WWWサイトの動作や利便性を測定したWeb QoEインデックスも掲載する。

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