無線通信機器ベンダーの米Proxim社が,特許を侵害されたとして米3Com,米Cisco Systems, 米Intersil,米SMC Networks,米Symbol Technologies,米Wayportの6社をボストンとデラウェアの米連邦地裁に提訴した。Proxim社が米国時間3月8日に明らかにしたもの。

 6社は無線LANの規格である「IEEE 802.11b」に準拠した製品やサービスを販売しており,これらにProxim社が特許を持つ技術が無断で使われているというのが同社の主張。

 同社事業開発部門副社長のKevin Negus氏によると,「Proximの特許は,転送距離,速度,帯域幅で高い性能を実現するための基本部分に関係する。これらはIEEE 802.11b製品の差異化を図るうえで重要なポイントであり,多くの無線LANベンダーの成功はわが社の知的財産によるところが大きい」という。

 Proxim社は,この特許をラインセンス供与する用意があるとしており,ライセンスを受けた企業は今後も継続して販売を続けられる。既に販売された製品に対しても,過去に遡って特許侵害を適用するという。今回提訴した6社には,このライセンス計画について通告済み。通告後の一定期間内に同社とラインセンス契約を結んだ企業に対しては,使用料を優遇する措置をとるという。

 なおProxim社が持つ特許はIEEE 802.11bのほか,IEEE 802.11DSに準拠する製品にも使われているという。同社は今後これら6社以外の企業に対しても法的措置をとる方針。

◎関連記事
米Proxim,広帯域アクセス機器のベンダーである米Netopiaを買収
無線機能とLAN機能を分離した無線LAN機器,プロキシムが2001年3月メドに出荷

[発表資料へ]